by aroma-salon
|
クラリセージについて調べていて、面白い情報に出逢ったのでみなさんとシェアしたいと思います。 ちょっと(かなり?)マニアックな内容ですが、興味のある方はぜひどうぞ 「クラリセージは女性ホルモンをUPする」 というのは、アロマを勉強したことがある人なら、誰でも聞いたことがあることだと思います。 女性ホルモンに着目したスキンケアブランド【jolve】でも、もちろん、 クラリセージを配合しています。 では、 なぜ、クラリセージで女性ホルモンがUPするのでしょう? 「クラリセージに含まれるスクラレオールがエストロゲンの構造とよく似ているから」 と言われますが、その仕組みをご存知でしょうか? ----- クラリセージのハーブには、クラリセージ独特の成分・スクラレオール(C20H36O2)が含まれますね。 これは、マニアックな話をすると、 スクラレオールとは、 クラリセージに含まれるゲラニルゲラニルピロリン酸からラブダンを経由して生合成されると考えられている成分で、 私の手元の成分分析表のものだとクラリセージの中に0.42%含まれています。 ・・・0.42%。 低いと思いますか? でも、バラの香りを決めるβ-ダマセノンの含有率は約0.05%です。 香りのとってはこの微妙な配合率の差が、大きな影響を与えるんですね。 なので、0.42%という数値が低いとは、決して言えないのです。 ----- さてこのスクラレオールは、化学的酸化+ラクトン化、あるいは 酵母株を用いたスクラレオールの生物学的転換(biotransformation)により、スクラレオリドという物質に変化します。 ・・・ちょっと難しいですが、要は、スクラレオールはスクラレオリドに変わるよ、ということですね。 そのため、スクラレオリドは「スクラレオール誘導体」と呼ばれたりもするようです。 で、このスクラレオリドが女性ホルモンの合成に関与しているのです。 ----- 環状アデノシン一リン酸(cAMP)というという分子があります。 これは、細胞膜にあるアデニル酸シクラーゼというによって合成されるものなのですが、細胞内のさまざまなタンパクキナーゼを活性化することによって、細胞内のたんぱく質に細胞表面からのシグナルを送る役割をしているものです。 ・・・が、そんな難しいことはさておき。 この、環状アデノシン一リン酸(cAMP)がUPすると、さまざまな嬉しい変化が人体に起こるのです。 まず、 1)糖分の分解を促進する 正確には、グリコーゲンの分解を促進する、なのですが、 グリコーゲンは、簡単に言ってしまえば、糖分ですね。 環状アデノシン一リン酸(cAMP)は、糖分の分解を促進してくれるのです。 それだけではありません。 2)脂肪分解を促進する 糖分だけでなく、脂肪の分解も促進してくれます。 こちらは、そらに嬉しい♪ さきほどの「タンパクキナーゼ」というのが酵素リパーゼを活性化してくれるのですが、 酵素リパーゼは脂肪の分解を促進するので、つまり、 タンパクキナーゼを活性化する環状アデノシン一リン酸(cAMP)のUPは、脂肪分解を促進してくれる、というわけです。 ・・・これだけでも女性には十分嬉しいわけなんですが、女性ホルモンとは関係がないですね(^_^;) この先に出てくるのが、女性ホルモン、です。 3)ホルモンの合成を増強する ホルモン、と一口に言っても、さまざまな種類があります。 少し前までは「50種類」とか「100種類」とか言われていましたが、 技術の進化とともに研究が飛躍的に進んでおり、 最近では「300種類」とも、それ以上とも言われています。 そんなたくさんあるホルモンなのですが、環状アデノシン一リン酸(cAMP)のUPは特に性腺ホルモンの増強に関与しているようなのです。 さまざまな論文を呼んでいると、「ホルモン、例えばエストロゲン、プロゲステロンおよびテストステロンの合成を増強する」という表現で出てきます。 つまり、性腺ホルモンへの影響が大きい、ということは間違いなさそうです。 そんな研究結果を見ると「環状アデノシン一リン酸(cAMP)、増やした~い!」と思ってしまうわけですが、 その環状アデノシン一リン酸(cAMP)を増やすために有効なのが、 スクラレオールから生成されるスクラレオリドなのです。 つまり、スクラレオールはその原型となるものなので、とっても必要、というわけ。 この内容は 「環状アデノシン一リン酸(cAMP)を増やすためにスクラレオールが必要であるが、スクラレオリドが必要であるが、スクラレオリドはクラリセージなどに含まれるスクラレオールから抽出する必要があり、とても困難であるため、合成でつくる技術を研究しましたよ」 という論文から見つけたぐらいなので、科学的根拠を重視する薬品・化粧品業界で、認められている事実だ、ということは疑う余地もないでしょう。 ----- というわけで、「クラリセージで、なぜ女性ホルモンが増えるのか!?」という疑問への回答は 「クラリセージに含まれるスクラレオールがスクラレオリドとなり、 環状アデノシン一リン酸(cAMP)がUPし 女性ホルモンがUPするから」 というのが回答の1つだと言えそうです。 ・・・「回答の1つ」というのは、実は理由はそれだけではありません。 女性ホルモンの分泌には、脳内のホルモン中枢の働きが正常である必要があり、 ホルモン中枢の働きが正常であるためにはそのお隣の自律神経中枢が正常である必要があり クラリセージなどの植物は、その意味でも大きな役割を果たしています。 女性ホルモンに着目したスキンケアブランド【jolve】でも ・植物性女性ホルモンを含む成分を配合 することのほか ・自律神経の働きを整えて、その方がもつ女性ホルモン分泌機能を最大限に引き上げ ・分泌された女性ホルモンが有効に活用されるよう、血流を促進する ための配合を行っています。 人の体は、さまざまな要素が絡み合って成り立っているんですね。 今回はマニアからするととても面白い内容だったので、ちょっとマニアックな記事でお届けしてみました。 ここまでついてこれた貴女は、素晴らしいです☆☆☆ お疲れ様でしたっ!! ----- 女性ホルモン。 奥が深いですよね。 2015年は、一般の方に向けた講座開催にも力を入れて行く予定です。 どうぞお楽しみに by 女性ホルモンに着目したスキンケアブランド【jolve】
by aroma-salon
| 2014-12-28 21:48
| 女性ホルモンケア【jolve】
|
ファン申請 |
||